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目を離さず、心を離さず育児をするということ

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Photo by  https://jp.pinterest.com/pin/114912227968463030/

 

最近、子供と一緒にいるときに必要なとき以外はスマフォを見ない、

テレビを見ないということを心がけています。

 

育児をしていると、1日のほとんどが子供中心で

自分の時間はお昼寝と夜寝てくれてからの時間しかなく、

その時間も家事などがあったりすると、あっという間に過ぎてしまいます。

 

 

そうすると、子供が遊んでいるときなど、ふっと子供から目を離して、

この隙に自分の時間だ!といわんばかりに

ついついスマフォをダラダラ見てしまいがちなのですが、ある本を読んでから、

子供から目を離さないでとことん見守ってあげようと思うようになりました。

 

 

子どもへのまなざしという児童精神科医の佐々木正美さんが書いた本で、

乳幼児期の育児がどうあるべきかというのを時に医学的に、倫理的に、哲学的に

書いてあり、正解のない育児という分野に、全うなアンサーをくれる1冊でした。

 

 

本の中で有名な心理学者エリクソンが唱えた発達課題という理論が挙げられていて、

ちょっとこれはあまりに哲学的で、理解が難しいかもしれないので詳細な説明は

割愛します。が、興味ある方はいろいろ調べてみてください。

発達課題 - Wikipedia

 

 

この理論というのは、私なりの言葉で簡単に説明すると、

人間というのは常に成長というか発達する生き物で、

各年齢に応じたクリアすべき課題というのがあって、それを乗り越えると

各年齢に応じた人間性を身につけていく、というもの。

 

 

乳幼児期に乗り越えるべき課題としては、

とにかく乳幼児というのは自分で何もできないので、

それらを誰かにしてもらわなければいけないという課題。

そのため、乳幼児は泣くことでそれを訴えて、世話をしてもらいます。

 

 

主に世話をしてもらう相手=母親は、とにかく要求もたくさんあり大変なのですが、

この時期に必要なのは、とにかくその要求を汲み取り、とことん応えてあげること。

この時期には望んでいないことを与え続けるということ以外では、

過保護という概念はないそうで、とことん要求を叶えてあげるといいそう。

 

 

その繰り返しで、だんだんと乳幼児は精神的に満たされていき、

まずは、「人を信頼できるようになる」という人間性を身につけていくそう。

 

 

乳幼児はたとえ1人で遊んでいるように見える時でも、

例えばハイハイをしていて、見知らぬものを見つけた、「これ、なんだろう?』

といった好奇心を持った瞬間、「ちょっと怖い...」と思う恐怖の気持ち、

できなかったことができるようになった時などに、「見て〜!すごいでしょ〜」と

注目してもらいたい時、あらゆる瞬間で人の顔をちらっと見ます。

 

 

そういう時に、ママが見守ってくれているという「視線」があるということも

子供にとっては要求が満たされたという安心感があって、それの積み重ねが

「人を信頼できるようになる」という力を育てることに繋がるんだそうです。

 

 

これを読んで、確かに息子くんはまだ話せない分、とっても目で語ることが多くて、

1人で遊んでいる時も、ちらっとママのことを見てくれて、何か訴えているんです。

泣いて何かを訴えているわけではないけど、

「視線」が合うというのも1つのママとのコミュニケーションなんだなと。

 

 

なので、何か視線を送ってくれたら、それに答えるように、

「お〜、すごいね、できたね!」とか

「あれ?それ、なんだろうね?」とか反応してあげると嬉しそうにしてくれます。

 

 

子供が遊んでいるのを何もせずじっと見守るって、けっこう忍耐強いことのように

感じていたんですが、上記のような考えを元にやってみると、

昨日できなかったことができるようになっていたり、

ふとした表情が豊かになっていることに気づいたり、発見がたくさん。

スマフォやテレビをダラダラ見るよりも、ずっと有意義だと思えるようになりました。

 

 

また、本の中で書いてあったのですが、

何か要求があって泣いている乳幼児をある一定期間放っておくと、

要求が叶えられないと学んで泣かなくなるそうです。

それは一見、親にとっては聞き分けのいい子、育てやすいいい子になったように

見えるけど、実はその逆で

要求が通らないからと困難に対してギブアップするという子になっただけで、

泣き続けて要求を訴える子のほうが要求を伝えようと努力をし続ける、

本当の意味でいい子なんだそう。

 

 

そういった考え方も斬新な1冊でした。まだまだ分厚くて読み終わっていないので、

また育児に取り入れようと思ったことがあったらアップします。

 

 

とにかくこの本にも何度も書いてあったフレーズ。

 

乳幼児期は人間の基礎を作る時期。

土台がしっかりしていない家が崩れるのと同じように、

この時期に育てられる人間性や人格がのちの人生を決めると。

なので、そういう意味からも子供を全うな1人の人間に育てるというのは、

最高に価値のある、誇りのある仕事だということ。

価値のある仕事というのは、今の時代と次の時代を生きる人たちがよりよく生きれるように何をするかということ。

次の世代の人に十分に愛されることの喜びを与えて、生きる喜びを感じるということ。

 

そういうふうに考えると、育児という仕事は本当に生涯かけて取り組むべき課題で

本当に意義のある責任の重い仕事なんだなと、身の引き締まる思いになりました。

 

私は、息子くんが健康に、幸せになってくれることを心から祈っているし、

もちろん勉強などができて、将来、お金に困るよりは裕福になってくれることに越したことはない。

だけど、何よりも人間として、愛の溢れる人格者になってほしいなと思って日々、育児をしています。

人格を育てるって本当に難しい。だけどとってもやりがいのある大仕事。

明日からも変わらず、一瞬を大切に、見逃さずに、一緒に過ごそうと思います。